『おすしのずかん』

表紙の前で、思わず立ち止まった理由

本屋でこの絵本と出会ったとき、最初に目に入ったのは、ずらりと並んだお寿司でした。
つややかなネタ、ふっくらしたシャリ。
思わず「おいしそう」と声に出したくなるほど、食べものとしての魅力がまっすぐ伝わってきました。
棚の前で足が止まったのは、迷いなくその表紙に引き寄せられたからです。

ネタと魚を見比べる、静かな楽しさ

ページをめくると、お寿司と魚が並んで描かれていて、自然と見比べる時間が生まれました。
普段何気なく食べているネタが、どんな魚なのか。
すべてを知っているわけではないからこそ、「これがあの魚なんだ」と発見するおもしろさがあります。
目で追うだけで楽しめる感覚が心地よく残りました。

「かわいい」を一緒に味わえた時間

お寿司屋さんで働くペンギンたちの動きや表情が、とにかく愛らしい。
その様子を見て、隣で読んでいた20歳の娘と、同じタイミングで「かわいいね」と笑い合いました。
年齢を重ねても、同じ一冊を前に同じ気持ちを共有できる。
そんな時間が、さりげなく生まれたことが嬉しく感じられました。

絵本紹介

この絵本は、お寿司と、そのもとになる魚を、ページを分けて描いた絵本です。
マグロ、サーモン、えびなど、身近なお寿司がまず登場し、ページをめくると、その魚の姿が現れます。

構成はとてもシンプルで、前のページで見たお寿司の印象を残したまま、次のページへ進んでいく流れになっています。
文字は最小限におさえられ、色や形、模様といった絵の情報が中心です。
ページをめくるごとに、自然と前後の関係が浮かび上がってきます。

お寿司屋さんで働くペンギンたちは、場面の中で静かに動き続けます。
仕込みや仕事の様子が断片的に描かれ、絵本全体に店の空気と時間の流れを添えています。

図鑑の要素を持ちながらも、説明に寄りかからず、食べものと生きもの、そしてお店という場が、やわらかく重なっていく一冊です。

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おすすめの理由

ページごとに、世界がはっきり切り替わる

お寿司のページ、魚のページ、と場面が明確に分かれています。
一つのページに描かれているものが整理されているため、今見ている絵に自然と目が向きます。
ページをめくるたびに、空気が変わる感覚を楽しめる構成です。

絵の中に、見続けたくなる動きがある

お寿司屋さんで働くペンギンたちは、ページごとに違う役割を担っています。
同じ場所でも、動きや表情が少しずつ変わり、絵の中に小さな変化が重なっていきます。
お寿司や魚だけでなく、背景にも自然と目が向く絵本です。
食べものと生きもののあいだに、暮らしの空気がそっと添えられている点も、この絵本の魅力です

眺める時間を支える、絵の情報量

魚の形や模様、お寿司になったときの姿。
どちらも細かく描き込まれているため、ページをめくったあとも、前のページの印象が残ります。
「さっき見たのはこれだったかな」と思い返す時間が、絵本の中に静かに流れています。

まとめ

はっきりした形と色が続くことで、ページごとに印象がくっきり残ります。
前のページを思い出しながら、次のページを見る、その流れが自然につながっていきます。

気になるところで立ち止まったり、同じページを何度も開いたり。
その動きが、そのまま読みの時間になります。
順番通りに進まなくても、この絵本の世界は崩れません。

並んでページを開き、同じ絵を眺める。
そんな時間が、無理なく生まれる一冊です。

大人は隣で同じ絵を見ているだけでいい。
読み合う時間が、無理なく同じところに落ち着く一冊です。

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