『クリスマスの三つのおくりもの』シリーズ

何度でも持ってきた絵本

この3冊は、娘たちが2歳頃から、クリスマスの時期に限らず何度も読んでほしいと持ってきた絵本でした。
小さな手にちょうどよいサイズ、ページをめくるたびに動き出しそうな絵。
林明子さんの絵本は、ただ「かわいい」だけでなく、絵の隅々にまで物語が流れていて、読み手も聞き手も目を離せなくなります。

大人になった娘に「小さい頃、この絵本が好きだったよね」と話すと、「今も好きやし」と、当たり前のように返ってきました。
時間がたっても好きなままでいられる絵本が、そばにあったことを、あらためて嬉しく感じました。

「幸せになれる」その一言に詰まっていたもの

娘はこう言いました。
「絵本が小さくてかわいいし、絵がかわいいし、読んだら幸せになれる。みんなに読んでほしい。」

とてもシンプルな言葉ですが、その中に、この絵本たちのすべてが詰まっているように思います。
読んでいる時間そのものが、安心していられる。
そして「幸せになれる」という感覚につながっているのだと思います。

今も心に残っていること

それぞれの絵本に、今も思い出す場面はあります。
読み終えたあと、部屋の空気が少しやわらぐこと。
子どもが安心した顔でページを閉じること。
そのあとに続く時間まで含めて、絵本の記憶として残っています。

絵本紹介

作:林明子
出版社:福音館書店

『サンタクロースとれいちゃん』

クリスマスの夜、れいちゃんは眠れずに起きています。
サンタクロースに会いたくて、家の中を抜け、外へ出ていきます。

夜の森で、れいちゃんはサンタクロースの姿を見つけます。
サンタクロースはれいちゃんに気づかないまま歩き続け、れいちゃんは、そのあとに起こる出来事に巻き込まれていきます。

お話は、夜の出来事だけで終わらず、れいちゃんが家に戻り、もう一度布団に入って眠るところまで描かれています。
サンタさんの大きな手が、そっとれいちゃんの額に置かれるところを、ぜひ見てもらいたいです。

『ふたつのいちご』

おかあさんが作ってくれたクリスマスケーキの、
いちごが足りないことに気づくところから、お話が始まります。

かすみちゃんが雪の中を歩き、森へ行き、いちごに出会い、家に戻るまでの出来事が描かれています。
うさぎとのやり取りが、何度も目に残ります。

最後に家族がそろって、いちごを前に、満面の笑顔になるところ。
それまでの出来事が、あの一場面に、すっと集まっていくように感じます。

『ズボンのクリスマス』

クリスマスの日、もっくんは、おじいちゃんとおばあちゃんの家へ行くことになりました。

家を出るまでの、ある出来事のおかげで、もっくんを置いて、みんなが先に出かけてしまいます。
もっくんの出来事は、その後も面白い展開を見せてくれます。

クリスマスパーティでは、ごちそうや歌で盛り上がります。
もっくんもがクリスマスの時間を一緒に過ごせたのかは、読んでからのお楽しみです。

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おすすめの理由

絵の中の動きが、順番に続いていくから

歩く、拾う、ついていく、戻る。
この3冊では、絵の中の動きが、ひとつずつつながって描かれています。
ページをめくると、前の場面から次の場面へ、自然に視線が運ばれていきます。

途中のページに戻っても、話の流れが残るから

気になる場面をじっと見たり、前のページをもう一度開いたりしても、お話の流れが崩れません。

どこから見ても、その場面がきちんと物語の中にあります。

最後に、人のいる場所へ戻ってくるから

夜が終わること。
家に戻ること。
人がそろうこと。

この3冊は、物語が外へ広がったままにならず、人のいる場所へ戻って終わります。

小さくて、絵がかわいいから

手に取りやすい大きさで、ページを開くと、絵がすぐ目に入ってきます。

細かいところまで描かれた絵は、何度見ても目が止まり、
「これが好き」という気持ちが、そのまま残ります。

まとめ

この3冊は、親子で同じページを開き、出来事を一緒に追っていける絵本です。

外へ出ること、歩くこと、出会うこと、家に戻るまでの流れが、時間帯を問わず、絵と文章で続いていきます。
親子で読み合いながら、同じ場面を共有しやすい構成です。

クリスマスの絵本としてはもちろん、季節を問わず、「今日はこれにしよう」と並んで読む時間に向いています。

親子で読み合う一冊として、そばに置いておきたい絵本です。

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