『せいろサウナ ぽかぽかや』

タイトルだけで物語が動き出す・・・出会いの瞬間のわくわく

書店でこの絵本を見つけたとき、まず心をつかまれたのはタイトルでした。「せいろサウナぽかぽかや」。言葉の響きがあたたかくて、ちょっとユーモラスで、もうその瞬間に“きっと楽しい物語が待っている”と感じさせてくれる力がありました。
ページを開く前から、にくまんやシュウマイやぎょうざたちが動き出す気配がして、思わず笑顔になってしまいました。

絵の雰囲気からなんとなく想像していたお話の流れは、良い意味で裏切られました。読んでいくほど「あ、こんな展開だったんだ」と心地よい驚きが続き、読み終わるころには身体の内側まで“ぽかぽか”してくるような読後感がありました。

“整える”ことがテーマの、やさしい絵本

帯に書かれた「おいしくととのう?!」の言葉にもひかれました。最近、姿勢を整える、歩き方を整える、声の出し方を整える、食事の仕方を整える……そんな“ちょっとした整え方”を自分でも意識することが増えていたからかもしれません。

にくまんやシュウマイ、ぎょうざたちが自分の身体や心をととのえる姿を見ていると、難しいことをしなくても「まずは自分を大事にすること」「ちょっとひと呼吸すること」って大切だな、とやわらかく気づかされます。

2025年10月出版の新刊ですが、すでに“長く読みたくなる空気”をまとっています。
登場する食べものたちの表情がとてもよく、ほんのり抜けたような、でも一生懸命な姿に癒されてしまいます。

子どもと読み合いたくなる理由・・・笑って、あたたまって、心が近づく

にくまんやシュウマイやぎょうざは、子どもにとって“知っている食べもの”。だからこそ物語の世界に入りやすく、ページをめくるたびに「これしってる!」「あ、〇〇だ!」と声が出てしまいそうです。
キャラクターのふくらんだ表情には、安心感と親近感があって、赤ちゃんから大きい子まで楽しめる優しさがあります。

特に、食べものが主役の絵本は、家族で読む時間にぴったり。
寝る前に読んでも、夕飯の前に読んでも、なんだか気持ちが“ほかほか”落ち着いていくような、不思議な力があります。子どもと一緒にくすくす笑ったり、「どれが好き?」と自然に会話が生まれたり、そんな温度のある読み合いの時間をつくってくれる一冊です。

絵本紹介

『せいろサウナ ぽかぽかや』

作:たにむら のりあき
出版社:福音館書店

せいろのふたを開けた瞬間に立ちのぼる、あの白い湯気。
この絵本には、あの“ぽかぽかの世界”がそのまま閉じ込められています。

「ぽかぽかや」には、にくまん、シュウマイ、ぎょうざなどのおいしそうな仲間たちが登場します。食べものなのに、人間のように悩んだり、リラックスしたり、少しはにかんだり。その姿がとても愛らしく、ページをめくるたびに思わず笑みがこぼれます。

物語は、仲間たちが“ととのう”ためにサウナに入り、ほかほかと気持ちよくなる時間を描いています。
絵の色づかいは柔らかく、湯気の伝わり方も絶妙で、読んでいるこちらまでじんわり温まってくるようです。

新刊でありながら、長く読まれる絵本のような落ち着きと、子どもが大好きなユーモアの両方を持ち合わせた一冊です。

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おすすめの理由

身近な食べものが主人公だから、すっと世界に入れる

にくまん、シュウマイ、ぎょうざ。子どもがよく知っている食べものが主人公になることで、「この子しってる!」という親近感が自然に生まれます。ページを開いた瞬間から物語の世界に入りやすく、読み聞かせのはじまりもとてもなめらかです。

“ととのう”様子が、気持ちの変化をやさしく伝えてくれる

キャラクターたちはサウナに入り、少しずつ身体と心がほぐれていきます。難しい説明がなくても、表情や雰囲気から「なんだか落ち着くね」「気分が変わるっていいね」と、子どもが感覚的に受け取れる構成になっています。

表情と湯気がつくる、あたたかな空気

ふかふかのにくまんたちの表情と、ページごとに広がる湯気の描写が合わさり、絵本全体にやさしい温度が流れています。ただ一緒に眺めているだけで、気持ちがぽかぽかしてくるような心地よさがあります。

ゆっくり読むほど、世界がやわらかくなる

読むスピードを少し落とすと、湯気の広がりやキャラクターの変化がより伝わってきます。特別な演出をしなくても、ゆっくりページをめくるだけで、親子の時間そのものがやさしく整っていきます。

どんな時間にも寄り添ってくれる一冊

寝る前、ごはん前、休日のひととき。どんな場面にもすっとなじみ、親子の時間をあたたかく包んでくれます。読むだけで、いっしょに過ごす空気までぽかぽかにしてくれるところが、この絵本の大きな魅力です。

まとめ

『せいろサウナぽかぽかや』は、読んでいるだけで身体の内側まで温まるような、やさしいあたたかさを持った絵本です。
にくまんやシュウマイ、ぎょうざたちの飾らない表情、ほんのり湯気の立つ世界、ゆるやかにととのっていく姿、そのすべてが親子の時間にやわらかな灯りをともしてくれます。

赤ちゃんにも、大きい子にも、大人にも、思わず「もう一回読もう」と言いたくなる一冊。

冬の日の読み聞かせはもちろん、季節を問わず“ほっとしたい時”にそっと寄り添ってくれる絵本です。

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