『パンダのたこやきやさん』

幼い頃に集めたパンダたちの記憶

子どもの頃、私はパンダのグッズを集めるのが大好きでした。シールや小物、そしてお気に入りはパンダ柄の千代紙。今でも大切に保管していて、その柔らかな手触りや、少し色あせた模様を見るたびに、幼い日の気持ちがふっと蘇ります。そんな私にとって、パンダという存在は「かわいい」だけではなく、どこか心を落ち着かせてくれる不思議な存在でした。

関西生まれの私が惹かれた“最強の組み合わせ”

関西で育った私は、たこやきが食卓にも行事にも登場するほど身近なものでした。だからこそ、「パンダ」と「たこやき」という最高の組み合わせに出会ったとき、胸が一気に高鳴りました。年間購読の絵本が届いて封を開けた瞬間、このタイトルが目に飛び込んできて、思わず声が出るほど嬉しくなったのを覚えています。絵本を胸に抱きしめると、幼い頃の自分と今の自分がふんわりつながるような感覚がありました。

子どもたちの笑顔と広がる“おいしい空気”

今は関東で暮らしています。この絵本を初めて子どもたちに読む日、私は少しわくわくしながらページを開きました。関西色の強い“たこやき”は、子どもたちにどう映るのだろうと思いながら。ところが読み始めてすぐ、子どもたちの表情がぱっと輝きました。ページをめくるたびに笑い声がこぼれ、絵本に出てくるパンダの動きに合わせて体を揺らしたり、指を差したり。絵本の世界に引き込まれていく姿に、私まで胸が温かくなりました。遠く離れた土地でも、ひとつの絵本が食べものの楽しさやかわいらしさを通して、心を通わせてくれることに、あらためて絵本の力を感じた時間でした。

絵本紹介

『パンダのたこやきやさん』

作:小川かなこ
出版社:福音館書店

『パンダのたこやきやさん』は、パンダが営むたこやき屋さんを舞台に、食べものの楽しさとワクワクがぎゅっとつまった絵本です。ページを開くと、丸いフォルムのパンダが、なんともやさしい表情でたこやきを作っている姿が登場し、その雰囲気だけで心がほぐれていきます。絵本全体に流れるのは、おいしそうな匂いが今にも漂ってきそうな、あたたかくて賑やかな空気。細やかな描き込みとユーモアのある表情によって、子どもたちが大好きな「食べる・つくる」という世界がいきいきと描かれています。

また、舞台は特別な場所ではなく、どこか身近に感じられる屋台風のたこやき屋さん。描かれる風景はシンプルでわかりやすく、幼い子どもでもすぐに入り込める親しみやすさがあります。文章もテンポよく進むので、読み聞かせをしている側も自然とリズムが生まれ、楽しい時間が流れていきます。たこやきを知っている子も、知らない子も、絵本の中にある“おいしい世界”にひきよせられる一冊です。

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おすすめの理由

見ているだけで、気持ちがゆるむパンダの存在

丸いフォルムのパンダが、たこやきをつくる。その姿を追っているだけで、自然と笑顔がこぼれます。子どもだけでなく、大人の気持ちも同じようにほどけていくところが、読み合いの時間をやさしくしてくれます。

身近な食べものが、絵本の世界への入り口になる

たこやきという親しみのある食べものがテーマだからこそ、絵本の世界にすっと入っていけます。ページをめくるごとに、“おいしい時間”のイメージがふくらみ、食べることへの関心や楽しさが、無理なく広がっていきます。

テンポのよさが、読み合いを心地よくする

文章と絵のリズムが軽やかで、読み進めるほどワクワクが増していきます。構えずに読めるテンポ感があるため、子どもの反応も出やすく、読み合いの空気が自然と盛り上がります。

絵を追うだけでも楽しめる、安心感

背景や動きがわかりやすく、絵だけでも物語が伝わってきます。小さな子どもでも、ページを眺めながら安心して楽しめるので、初めての読み聞かせにも向いています。

読後の遊びへ、そっとつながっていく余韻

読み終えたあとには、なんだか屋台の前に立っているような気分が残ります。「たこやきやさん、やってみたいな」と、日常の遊びへ自然につながっていく余韻も、この絵本ならではの魅力です。

まとめ

『パンダのたこやきやさん』は、開くたびに気持ちがふっと明るくなる絵本です。
パンダのしぐさや表情に、子どもたちが思わず前のめりになる瞬間が生まれます。
たこやきの描き方にも楽しさがあふれ、読み手までうれしい気分になっていきます。
絵を味わう楽しさが中心にあるので、物語に自然と入り込めるのも魅力です。
読み聞かせでは、ページをめくるたびに場の空気が軽やかになります。
そんな時間を、子どもと一緒に味わってみてはいかがでしょうか。
読み終えたあとに残るやさしい余韻も、この絵本ならではです。
日常のひとこまに小さな楽しさを添えてくれる一冊として、おすすめしたい作品です。

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